コールセンターに関する雑誌や現場でKPIという言葉を沢山の方々が使っています。管理指標という意味で使われているようです。ちょっとニュアンスが異なって使われている気がします。
KPIは【Key Performance Indicators】ですが、そもそもの意味を私なりに書いてみます。
企業や部門には最終的な目標値があります。その目標は利益や財務状況であったり、部門であれば新規の顧客数や部門利益、あるいは市場シェアーであったりします。
その目標に向かって全員で進むわけですが、目標だけがあって、あとは一丸となって頑張ろう!ではマネジメントとしては幼稚と言わざるをえません。
目標を達成するために肝(Key)となる二次的管理指標は何か?それがKPIです。目標をいくつかのKPIに分けて、そのKPIをウォッチすることで、全体が目標に近づいているのか遠のいているのかがわかります。また、目標に対してマネジするよりも、KPI毎にマネジしたほうが緻密にマネジすることができ、それぞれの担当も自分は何をやれば全体の目標が達成できるかがわかります。そしてその結果として目標達成の可能性が高まりるのです。
すなわち、KPIはそれが単独で目標ではなく、何かの大きな目標のためのマネメント方法論としての指標なのです。
プロ野球で言えば、リーグ優勝が目標で、そのためのKPIがチーム防御率やチーム打率になるのかもしれません。チーム打率で一位をとることが目標ではないのです。
コールセンターにおいてこのことを理解しない場合、なんでもかんでもKPIという名前で管理し、それを目標にすることになります。最終的な目標は何かが不明確のまま、KPIをやたらと作り、それで管理するとしたならば、単に現場のお尻たたき指標、誤解を恐れずに言うと目標(ゴール)は【疲弊】となってしまうかもしれません。
やはりここでも、経営に貢献するためのコールセンターのミッションを定義し、その企業固有の目標に対してKPIをブレイクダウンし、それをマネジすることが必要です。現場の方々も全体の目標(ミッション)とKPIについてきちっと説明され、理解したなら疲弊することなくKPI目標に向かって努力できるのではないでしょうか?
また、管理者は真のKPIを定める勇気と能力が必要となります。真のKPIを定めるということは、そうでないKPIはウォッチはしてもKPIとは呼ばずに統計指標とする(優先度を下げる)勇気が必要です。そうすることで定めたKPIの重要性も際立つのではないでしょうか。
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