コールセンターのパフォーマンスマネジメントとしてどこのセンターも各種データを分析している。その際平均値を使うことが多い。
平均とは全体を合計して数で割ったものである。即ち、殆どの電話が6分前後で平均が6分であるのと、3分の電話や10分以上の電話などもある程度の比率で発生している状況での平均6分とは意味が異なる。しかしどちらも平均は6分だ。
また対応策についても後処理を短くするとか、会話を効率的に進め短くするということを考えるセンターも少なくないが、実際の電話は短くすべき電話と短くしてはいけない電話があるはずだ。もし必要な説明を省いて切電できたとしても、そのお客様が再度電話してきたのであれば、結果として通話時間は二倍近くになってしまう。
更に平均値といってもCSRによってもばらばらである。個人の平均値が8分の人と4分半の人などが混在して全体として平均6分ということもある。
下記は全体のヒストグラムとあるCSRのヒストグラムだ。青が全体、赤がCSR。横軸が通話の長さ、縦軸が件数。
この人は全体の平均よりも短い時間で処理しているが、時間がかかる受電数が少ないため、可能性としては素晴らしく問題解決力が高いケースもあるし、逆に『これを確認してください』というような適当な回答をしているかもしれない。
モニタリングではそのあたりをチェックする必要がある。こういう数値を手がかりに個人やチームに応じたパフォーマンス・マネジメントを行うことが重要だ。平均だけでは見えてこない着眼点ではないか。
最近のコメント