週末の少年サッカーコーチングでは作戦盤を活用しています。磁石を地面に落としてそこに蹉跌がつき、それをまた使うとホワイトボードがザラザラになってしまい、マジックが消えないという状態になるまで長年使っています。
小学校3年生から徐々に使い始めていますが、3年生にはそんな戦術的な説明は不要じゃないかと思う人もいるでしょう。戦術的な説明を理解させるために使っているのではありません。
空間認知能力を高めるためです。子供たちは自分の目を中心に物を見ています。そこから見える様々な物体(選手)との相対的な位置関係はほとんど意識していません。サッカーではスペースを見つける、使う、あるいは潰すというのが重要なポイントになるのですが、そのスペースは全選手(+ボール)の相対的な位置関係の変化によって作られたり、無くなったりします。
小学生の身長で立っている状態の目の位置から見たスペースや選手の位置関係は、恐らく低学年やスポーツが上手でない選手の場合、そこから(自分の目の位置から)写真を撮った状態の二次元に近いイメージで状況をとらえていると思います。
実際は上空からトンビがピッチ全体を見ているように瞬時に思考しなければならないにも関わらず、地面から1.4mあたりの高さの二次元で考えてしまうのです。
なので、その空間認知能力のベースとなる上空からのイメージを持てるように、あえて作戦盤を使い、練習のやり方(仕組み)だとか、選手の動き方(走るコース)だとか、パスコースなどを説明しています。わざと選手達に頭の中で変換(トンビの視点への変換)をさせるのです。
効果があるかどうかはわかりません。どうせ解らないから、作戦盤はまだ早いか?と思った時に、いやいや逆に早く解るようになるためにも我慢しながら使ってみようと思い使用しています。
大人の場合は、これに時間も加わって人と人との距離感の4次元作戦盤が必要ですね。
欲しいなそれ。
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