仕事をしていると【誰に、何をしてほしいのか。それはどんな理由か?】など、相手に要求する(期待する)ことを確実に伝える必要があります。
しかし、メールにしても会話にしても、期待するアクションを明記せず、なんとなく状況だけ伝えるというパターンも多くないですか?また、会話でも、【xxxxxが○○の状況なんですが?】というパターンも良くありますね。○○だから、何なのか?それを伝えることでどんなアクションを期待しているのか、何を回答として求めているのかが分かかりません。
これは、子供たちの世界から大人の世界まである程度同じ状況です。
母親が保育園に子供を連れて行き、メモを渡しました。そのメモには【太郎は今朝具合が悪くてぐずっていましたが、大丈夫そうなのでつれて来ました。よろしくお願いします。ただ、ちょっとだけ微熱があります。】と書いてあった場合、保母さんに何を期待するのかがあいまいです。【申し訳ありませんが、お昼に一度体温を測っていただけますか?それで37度を超えていたら連絡ください。連れに戻ります。】とあれば、保母さんはそういう対応ができるでしょう。
子供たちの場合。【喉が乾いた】とだけ言っておけば、家では母親が氷まで入れたオレンジジュースを持ってきてくれます。【喉が渇いたから何よ?】と聞き返すことはほとんどないでしょう。サッカーに行く前にきょろきょろしている息子を見て、親が先回りし【すねあてだったら、下駄箱の上よ。いつも同じところに置きなさい。】と言ってしまうようなパターンも多いでしょう。【何きょろきょろしているの?】、【すねあて】、【すねあてがどうしたの?】、【無いんだよ】、【じゃあ探しなさい】、【お母さん、どのあたりにあるか知らない?】、【下駄箱の上あたりを見てみたら?】、【あった】、【探さないですむように、いつも置く場所を決めたら?】という会話にはなりません。
少年少女育成の中で、言語技術は学校の国語だけで学ぶものではありません。また国語の領域以外に意志を伝える力、相手に期待を伝える力とも関係するはずです。大人になっても同じことがおきますので、小学生の頃から何か考える必要がありますね。
ちょっとこのあたりの言語技術を少年レベルから大人レベルまでもう少し考えてみたいと思います。
PS:【おい、ビール!】とお父さんが言ったときに、お母さんが【ビールが何よ、どうしたの?あたしの名前はビールじゃないわよ。】とは言われたくはないでしょうけど。。。
【言語技術】が日本のサッカーを変える(田島幸三著) にもいろいろ書いてあります。
僕も読みました。
とても面白かったです。
図解もあって分かりやすかったですね。
投稿情報: 蹴球堂オーナー | 2008-07-24 23:59