仕事でよく指示待ちタイプは良くない。自分から判断して行動することは大事であるという話ってありますよね。
昨日のエントリーに続き、今日はそういう指示待ちに関連した少年サッカーの話。
ある試合で見かけた他チームの光景。
試合中、自分の息子にお父さんがポジショニングの指示をしています。ボールは味方のコーナーキック。息子はディフェンダーなので遠くでたってました。父『おい、xx、もうちょっと右にポジションをとれ、もうちょっと、あと2m、そうだそこでいい』。選手はきょろきょろしながら父の言うとおりにポジションをずらします。その選手は次に父がいないときに同じポジショニングが取れるでしょうか?判断基準も伝えられずに、TVゲームで操縦されるように動かされただけですから、本人は何も学んでいません。
またよくあることで、プレー中、『ドリブルだーー』、『シュート!』、『右サイドにパス!』と叫ぶ親やコーチも同じです。選手の判断ロジックを育成しなければなりませんが、直接的に何をせよというコーチングではそれは育成されません。ヨーロッパの少年サッカーの3本柱は、テクニック、インサイト(洞察)、コミュニケーションです。その洞察に基づく判断が育成されないのです。
家やグランド外でも同じ。『そのかばんはあそこにおきなさい』、『xxだったらコーチに○○と言いなさい』、『試合前だから爪を切れ』、何から何まで先回りして指示ばかりだしていたら、子供の判断して行動するという社会人になってからの基本行動が育成されないケースが多いのではないかと思います。時々、子供が立ったまま、大人の指示を待っている光景を見かけます。それはそういう背景があるからではないでしょうか。
昨日、相手に期待する行動を伝えるというような内容を書きましたが、それとは別に自分で判断して行動するという基本技術も習得しておく必要があると思うわけです。
世界中に指示待ちだけしかいなくなったら世界は動きません。
仕事においては、命令ばかり社内でしていたら部下の判断基準は育成されません。次に似たような状況下で同じ行動がとれるかどうかは、判断軸を正しく持っているかどうかにかかわるのです。
少年サッカーを通じて、そんなことも学ぶことができます。
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