先日、近所のすし屋のカウンターで一人で食べていたときのこと。
お隣に座った夫婦が喧嘩をしている。
一人だし、なるべく逆側を向いてはいるものの、どうしても会話が耳に入ってしまう。
もし、その会話をテキストに落として読んだとしたら、とてもとても言葉のキャッチボールにはなっていない。感情のキャッチボールにはなっていたが。時には剛速球で、時には大きな大きな変化球で。
ご存知の人も多いと思うが、人の会話の50%は表情で伝わり、30%ぐらいが声の大きさとかトーン、残りの20%弱が言葉そのものの持つ意味が伝わるそうだ。(数字比率はうろおぼえ)言葉そのものは20%以下しか影響しない。これに意図的な感情が加わったら、言葉そのものの意味なんて全く関係なく、極端に言えば言葉を使わなくても『あーあー』でも、『がーがー』でも音だけでその感情のキャッチボールは成立するだろう。
なんて芋焼酎を飲みながら思ったという話でした。
言葉だけを聴いていたら(僕からは顔は見えませんので)、『今だ、今だ、仲直りの方向にいけるチャンスだ!』なんて思ったこともなんどもありましたが、、、、残念。
表情による50%を予め差し引いたコミュニケーションだからこそ、非対面の受付業務は難しく、その"人"をIVRに置き換えた場合には残る50%からも減点がされてしまう ― 聞き手視点からの最適化がされていなければ ― というわけですね。
耳残りのする言い回しや単語を厳選し、心地よい抑揚で演出したガイダンスによって、我々が関わるIVRでは減点を最小化したいと思いました。
投稿情報: virgent | 2008-05-22 12:30