確か、会話の中で話し手の表情や声、話すスピードのほうが、言葉そのものの意味よりも大きく影響するという実験結果があります。
しかし、コンサルタントや科学者などは、顔の表情や声に左右されずに、言葉だけに集中して議論しようとします。感情は抜きにして、理論的な世界で議論します。
自分の気持ちや感情、言いたいことを上手に言葉にできない人もいます。その人と話しをするときに、科学者のように言葉だけに集中して聞き、その反応として何かコメントを伝えたとしたら、会話になりません。その言葉(の持つ意味、文脈)は最初の話し手の言いたいことではないからです。
話し手の頭の中には何か言いたいこと、伝えたいことが別にあるわけですから、結果として「分かってくれない。理解してくれない」という好ましくない状況に陥ってしまいます。このような場合、聞き手のコメントを、最初の話し手が聞くときには、言葉を聞かずに、表情や声から何かの情報を受け取っているケースが多いと思いますので、掛け算で会話は成立しません。
逆に表情をつくるのが下手な人もいます。その人の言っていることが素晴らしい内容で、整理された言葉で話したとしても、相手が言葉よりも表情や声のトーンで殆どを理解したとしたら、その話し手も困ります。こういう人の話を聞いて、会話ができるのは科学者タイプということでしょうか。
会話は、話す役と聞く役を交互に繰り返します。そして、
話す側: 表情作りが上手or下手 x 言葉が上手or下手 の4通り
聞く側: 表情から受け取る or 言葉から受け取る の2通り
の組み合せがあります。
僕自身は聞く時のスキルを向上(表情と言葉の両方をバランス良く受け止め、相手を正しく理解し共感できるスキルを向上)したいと思っています。最近、それができなかったので、このようなことを考えました。
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