ハイコンセプト(大前研一訳)を読んだ。
コンピューターが発達すれば、仕組化できる左脳を使った仕事はプログラムが実施してしまう。単純なプログラミングや事務処理などは安い地域にアウトソースされる。そんな中、ビジネスマンは今後’どんな能力開発が必要か’というようなテーマだ。
僕は書評はあまり好きではない。それより自分に対して何かヒントとなるワンメッセージがあれば、それだけで十分というのが僕の本の読み方。
***以下引用
・「機能」でなく「デザイン」
・「論理」でなく「共感」
・「議論」よりは「物語」
・「個別」より「全体の調和」
・「もの」より「生きがい」
・「まじめ」だけでなく「遊び心」
***終わり
(以下は引用ではありません)
例えばJavaが書けるかどうかも大事だが、それだけではインドにオフショアされてしまう。ユーザーが使うシーンをイメージし、その物語を考え、創造的なユーザーインターフェースや機能をデザインできる力がこれからの技術者には必要・・・。
医者の診断で、質問事項を完全にフローチャート化できたなら、病気の特定はプログラムに置き換えられる。しかし、患者のが話す物語を理解し、共感できる能力がなければ、患者の内的な回復力を引き出すことはできない・・・・。(少し引用部分あり)
ベンチャーキャピタリストや投資銀行マンが、財務諸表やマーケットポテンシャルなどの個別領域の分析評価ができたとしても、それらの分析はインドの同業者にアウトソースしてオフショア化できてしまう。しかし、経営者の資質やマネジメントチームの空気を読み、戦略・財務・マーケット・マネジメント・企業カルチャーなどの個別の領域を総合的に見て、全体の調和を評価しなければ、実際の投資判断はできない・・・。
その世界で今後成功する人は、左脳的な能力は今までどおり必要ではあるが、その先は右脳的な能力である、デザイン力、統合的判断力、物語構築力、共鳴力のような力がTOPとそれ以外を区分けすると言うことだ。
机に向かってがり勉だけしたり、自宅にこもってPCばかり眺めていたら開発されそうにない能力だろう。いろんな人に会って話をしたり、いろんなところに行ってたくさんのものを見ないといけない。いろんな物やいろんな人と関わらないといけない時代になっているのだ。時代全体の流れはその逆だからこそキー・サクセス・ファクターになる。
いずれオフショア化されたり、プログラムに置き換えられる知識・スキルを必死で身につけるだけではまずそうだ。
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