コールセンターのシステムを選定する時にどのようなロジックで選定したらいいでしょうか?特にオペレーションの効率・生産性という観点を中心に考えてみます。
縦軸に必要な機能、横軸には製品毎にその機能のある/なしなどのチェックをする方法が一般的です。値段や使い勝手など他の判断ロジックも踏まえて実際には選定されますが、機能比較は大きなウェイトというか選定に大きく影響しているでしょう。
しかし、機能比較で総合点が高いソフトが最もの生産性向上に貢献すると言えるでしょうか?
コールセンターの生産性は処理時間と処理件数です。処理時間は問合せの種類によって異なります。
本来は(ある問合せAの件数 x その問合せの処理時間) を全ての問合せの種類だけ計算して合算すると全体処理時間が出てきますが、全体のパフォーマンスが見れればいいのですから、全体の件数と全体の処理時間で平均をとれば同様な意味合いを持つ指標になります。
しかしそこで見落としてはいけないのが、ある問合せのシェアーです。殆どのセンターにおいては問合せの約7割はほぼ同じ問合せです。残り3割に様々なパターンの問合せがあります。3割はロングテールです。そして全体のコスト(生産性)に最もインパクトがあるのが7割の大多数の問合せです。そこでの処理時間と後処理時間が最も影響しているのです。
だとしたら、生産性をあげたい、コストを下げたいという場合、7割の問合せに対して処理効率があがるか?7割の問合せの応対時に最も効率的に操作ができるかを比較して選定したとしたらどうでしょうか?恐らく効果は最も上がるでしょう。デモを見るときにはそのような視点が重要ではないかと思うのです。
選定するときは機能の比較で、導入後の評価は生産性があがりコストが下がったか?選定時のロジックと導入後の効果を計るロジックに矛盾があってはいけません。
また、システムのコストはロングテールの機能に最もお金がかかっています。最も使わない機能に大量のお金をかけて導入し、評価は7割のシェアーの高い問合せが影響し、生産性が上がった、下がったとシステム導入効果を測るということではまずいと思いませんか?
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実際はロングテールの中にある問合せであっても、システム的に機能としてなければ業務はできないということもありますので、単純に前述のロジックだけでいいのかというとそうではありません。しかし、 最も多い問合せを最も効率的にさばくという視点が大事であることに変わりはありません。
冒頭で書いたとおり、生産性・効率にのみ絞った話として記述しています。
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